文化財を専門に修復する文化財修復技術者とはどんな仕事?
文化財修復技術者とは、歴史的に残されているものについて、傷みが出ていないか診断して、痛んでいる部分を修復し、より良い状態で保持できるようにしていくという仕事です。絵画や古文書、歴史的な建造物や仏像など様々なものを扱います。それらの歴史について知っているだけでなく、どのような方法でお手入れしていけばよいのか詳しく知らなければいけません。修繕することでダメになってしまっては大変なので、慎重さが必要な仕事です。
文化財修復技術者になるにはどうしたらいい?
文化財修復技術者を目指したい場合、どのようにすれば良いのでしょうか。文化財修復技術者になるために必要とされている資格はありません。そのため、資格がなくても文化財修復技術者になることはできます。高校では、美術や歴史の知識を深めておきましょう。文化財に触れる帰化を増やしておくことも重要です。大学や専門学校に進学したら、文化財に関する学科を専攻しておくことで、文化財について学べるだけでなく、それらの取扱い方や、修復の方法なども学べます。史学科や文化財学科といった学科がおすすめです。それから、修復工房に就職しましょう。修復工房で経験を積むことで、修復技術の基礎を身につけることができます。一人前になれるまでは時間がかかる仕事です。10年は工房で見習いとして仕事をしましょう。コツコツ続けていくことで、フリーランスで活躍できるようになる人もいます。
文化財修復技術者に向いている人は?
文化財修復技術者に向いている人は、コツコツ続けることができる人、根気がある人、美術品や歴史的なものに興味があるという人です。それらを美しい状態で残していきたいという気持ちも大事です。すぐに一人前になって活躍できる仕事ではありませんので、気長にやっていくつもりでいなければいけません。また、とても細かな作業を何日間も続けていくので、そのようなことが苦にならない人でなければ続かないでしょう。先輩の技術を盗みながら、自分なりに修復技術を高めていくという努力も必要です。
文化財修復技術者の将来性はどう?
文化財修復技術者の仕事は、ただ文化財を綺麗に直すだけではありません。直した後もまた修繕が必要になることはあります。将来にわたりそれを続けていっても問題ないように修理しなければならないのです。日本には沢山の文化財があります。文化財は、今後も増えていきますのでなくなることはないでしょう。しかし、これらの技術を持っている方は高齢の方が多いので、若者の育成もしなければならないのです。一人前になるには時間がかかるので、早くから手に職をつけられるようにはじめていく必要があるでしょう。