歴史ある作品に触れられる魅力も責任もある仕事が絵画修復士
日本には世界に誇ることができる日本画があり、世界にも多くの人を魅了する絵画があります。
美術館や博物館で見る美しい絵画、日本画は、ずっとその美しいままだったわけではなく、劣化したり、禿げたり、破れたりした絵画を、修復しているからきれいなのです。
美術品の中でも絵画の修復を手掛けるのが「絵画修復士」です。
自分が描いた絵ではなく、人が描いた絵であり、多くがすでにこの世を去った美術家の方々が描いた絵の修復となります。
実際にはどんな色を使ったのか、またどんな顔料、道具を使って描いたのか?色々な情報が必要となる仕事です。
絵画修復士になるために必要なこと
絵画修復士になるためには美術、絵画の知識を持つことが重要です。
例えばどのようなものを使って描かれたものなのかわからない時でも、どの自体に描かれたのか、歴史的背景がわかることで利用されていた顔料や素材がわかります。
それによって修復に必要なアイテム、用具が変わってくるのです。
美術品、絵画の背景にある歴史を理解していることでわかることもあるため、美術や絵の勉強以外、歴史、国など様々な知識が必要です。
また絵画を修復するのですから、もちろん絵を描く技術も求められます。
絵画の基本的な技法に加えて、想像力を膨らませ、元の姿をイメージする力も必要なので、たくさんの絵画を見て目で勉強することも大切です。
絵画修復士になるならどんな学校へ行けばいい?
絵画を見る目、経験も必要となる絵画美術士は美術、歴史、国など幅広い知識が必要となりますので、高校から美術系の大学、また科のある大学、短大、専門学校に進学します。
その中で、デザイン、美術などを学びましょう。
芸術学部や芸術学科、また美術領域について学べる学校なら、絵画の深い知識を身に着けることができます。
こうした基礎知識を身に着けて、あとはとにかくたくさんの絵画を見て、その背景を知り絵について想像する訓練を繰り返し行い、絵画修復に対する技術を身に着けるべきです。
絵画修復士に向いている人って?
美術品修復家もそうですが、絵画や古書といった古いもの、また繊細なものを修復する人は根気が必要です。
本当に数mm修復するためにも数時間必要となる作品もあります。
絵画が好きという気持ちがなければ、この仕事は務まらないでしょう。
修復する道具なども日々進化しており、新しく性能のいいものが登場していますので、絵画修復に関して新しい情報にも耳を傾けておくべきです。
学生から社会人になり、修復を手掛ける方の下について経験を積み一人前になれる仕事なので、コツコツ、淡々と集中力をもって業務につく姿勢を持っている人材はこの仕事に向いているといえるでしょう。
常に勉強し絵画を知り、向上心を持って仕事に精進できる人は、絵画修復士に向いているといえます。